基礎知識

フィルムコーティング加工について解説!コーティングの種類や材料

フィルムコーティング加工とは

フィルムコーティング加工とは、フィルム基材にコーターを使ってヒートシール剤や接着剤を塗布する加工のことを言います。フィルムコーティング加工には様々な方式があり、グラビア方式、ナイフ方式、ロール方式などがあります。コーティング方式について、当社では、グラビア方式とナイフ方式に対応が可能であり、コートする厚みに合わせて使い分けます。

フィルムコーティング加工の方式・コーター種類

フィルムコーティング加工するコーターは、グラビアコーター、ロールコーター、ナイフコーター、フレキソコーターなどがあります。下記に当社が使用するグラビア方式とナイフ方式について説明いたします。

グラビア方式

グラビア方式は、彫刻されたロールに樹脂を塗布し、主にブレードで彫刻のくぼみに適量を残して加工機の刃でかき取り、溜まった樹脂を基材に転写して薄膜を形成する方式です。薄膜塗工に適しており、高速化が容易で汎用性が高いため、広く使用されています。

ナイフ方式

ナイフ方式はナイフロールとフィルムの隙間を調節し、隙間から溶液が一定量フィルムに加工される加工方式です。特徴として、溶液の切れが良くロールの隙間から効率よく溶液が塗工されます。

フィルムコーティング加工に使用される代表的なフィルム材料

コーティング加工には、下記のフィルム基材が良く使われています。

・PET(ポリエチレンテレフタラート):ペットボトルと同じ材質で高い耐熱性と耐衝撃性を持ち、加工適正に優れています。

・PC(ポリカーボネート):PCは高い透明性と耐熱性に優れており、PETに比べて耐熱性が高いことから、電子機器に使用されています。また、耐溶剤性が弱いため、塗料設計には工夫が必要です。

・アクリル:アクリルフィルムは、アクリル板と同じ材質で透明度がPETより良く、耐光性に優れています。

・PVC(塩ビ・ポリ塩化ビニール):対候性に優れており、ひっぱりに強く、耐熱性もあります。

当社のフィルムコーティング加工の設備 

小型塗工機

当社の小型塗工機は、基材幅80mm~500mmまでのコーティングを行います。主に試作加工として使用しており、用途はグラビア塗工、ナイフコーティング・ドライラミネート向けです。この設備を使うことで、200mの小ロットコーティング加工にも対応することができます。

樫の木製作所の小型塗工機についてはこちら

大型塗工機

当社の大型塗工機は、基材幅500mm~1,080mmまでのコーティングを行います。用途はグラビア塗工、ドライラミネート向けです。

フィルムコーティング加工のことなら「機能性テープ・フィルム加工 課題解決センター」にお任せください!

フィルムコーティング加工は、フィルム基材に接着剤を塗布する加工技術です。電子機器、医療機器、自動車部品など幅広く活用されています。フィルムコーティング加工を行う際は、高度な技術と設備が必要になります。フィルムコーティング加工に関することでお困り事や質問等ございましたら、是非「機能性テープ・フィルム加工 課題解決センター」までお問い合わせください。

フィルムコーティング加工の課題解決事例はこちら

お問い合わせはこちら

関連知識

  • フィルムコーディング加工を使って実現できる加工種類を解説!

    フィルムコーティングを使って実現出来ること フィルム加工ではスリット加工、マイクロスリット加工、コーティング加工、プレス加工など様々な加工方法があり、お客様のご要望に合わせて加工方法を組み合わせて加工しています。その中でフィルムコーティング加工は、フィルム…
    詳しくはこちら