基礎知識
ラミネートフィルム加工の種類 「ドライラミネート加工」
ラミネートフィルム加工とは
ラミネートフィルム加工とは、複数の異なるフィルムやシートを貼り合わせ、一枚の多層フィルムに仕上げるプロセスです。この加工は、基材となるフィルムと別のフィルムに接着層をコーティングし、貼り合わせることで、基材そのものの特性を向上させることを目的としています。通常、ラミネート加工によって、強度、耐久性、(湿気や化学薬品などからの)保護機能、表面仕上げなどが改善されます。このコラムでは、ラミネートフィルム加工の中でもドライラミネート加工と熱ラミネート加工を中心に解説していきます。
ドライラミネート加工とは
ドライラミネート加工は、接着剤を溶剤で溶かし、フィルムに塗布してから乾燥させ、異なる材料を貼り合わせる方法です。この技術は、一般的に高い耐熱性や耐薬品性が求められる場合に適しています。加工の過程で接着剤が完全に乾燥するため、食品や医薬品の包装材など、安全性が重要な用途で広く採用されています。溶剤を使用するため、乾燥プロセスが重要であり、高品質な仕上がりを確保するためには精密な温度管理が必要です。
ドライラミネート加工のメリット
ドライラミネート加工の最大のメリットは、製品が高い耐久性を持つことです。接着剤が完全に乾燥することで、接着強度が向上し、温度や化学薬品の影響を受けにくくなります。さらに、ドライラミネート加工は、使用するフィルムの選択肢が広く、異なる材料を組み合わせることで、必要な特性(例えば外部からの保護機能や引張強度)を持つ製品が作成可能です。
ドライラミネート加工が選ばれる理由
ドライラミネート加工が選ばれる理由は、その優れた品質と安全性です。特に食品や医薬品の包装においては、溶剤が乾燥した後に接着されるため、製品に溶剤が残留するリスクが少なくなり、安全性が高まります。また、異なる材料を接着する場合においても、高い適応性があり、複雑な製品にも対応できることが評価されています。高性能なパッケージを求める産業では、この加工法が好まれます。
ドライラミネート加工での工数削減
ドライラミネート加工は、溶剤の乾燥と接着の工程をしっかりと管理することで、品質を保ちながら工数の削減が可能です。特に、温度管理が精密に行われる現場では、乾燥プロセスの効率化が進んでおり、加工スピードを向上させることができます。また、接着剤の選定によっても、乾燥時間を短縮することが可能で、全体の生産効率が向上します。これにより、短納期のプロジェクトにも対応できる点が大きな強みです。
ドライラミネート加工に使用する設備
大型ドライラミネーター
■基材幅:500mm~1080mm
■種類:グラビア塗工、ドライラミネート
小型ドライラミネーター
■基材幅:80mm~500mm
■種類:グラビア塗工、ナイフコーティング、ドライラミネート
ドライラミネート加工のことなら「機能性テープ・フィルム加工 課題解決センター」にお任せください!
ラミネートフィルム加工を選ぶ際には、製品の用途や必要とされる特性に基づいて判断することが重要です。例えば、耐熱性や耐薬品性が求められる場合にはドライラミネート加工が適しています。当社ではお客様の仕様に応じて最適な加工方法をご提案いたします。ラミネートフィルム加工に関することでお困り事や質問等ございましたら、「機能性テープ・フィルム加工 課題解決センター」までお問い合わせください。
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